ニール・セダカ(Neil Sedaka, 1939年3月13日 - )は、アメリカのシンガーソングライターです。
彼のメロディーは、まさに極上のポップス! 1960年代前半のアメリカンポップスの愛くるしさ、キュートさ、明るさの中の胸キュンな感じ……など、全ての要素が彼のメロディーから感じられます。
映画で言えば、傑作映画『アメリカン・グラフィティー』(ジョージ・ルーカス 脚本・監督 フランシス・フォード・コッポラ製作)の世界感、そのままのメロディーといえます。
十代でデビュー、アイドル歌手として、数多くのヒットを記録します。当時としては、珍しく自作自演のシンガーソングライターでした。
初期のヒットには、
- 恋の日記(The Diary、1959年、全米チャート第14位)
- おお!キャロル(Oh! Carol、1959年、全米チャート第9位)
- 星へのきざはし(Stairway to Heaven、1960年、全米チャート第9位)
- きみこそすべて(You Mean Everything to Me、1960年、全米チャート第10位)
- カレンダー・ガール(Calendar Girl、1960年、全米チャート第4位)
- すてきな16才(Happy Birthday Sweet Sixteen、1961年、全米チャート第6位)
- ボーイ・ハント(Where The Boys Are、1961年、歌・コニー・フランシス、全米チャート第4位)
- 小さい悪魔(Little Devil、1961年、全米チャート第11位)
- 悲しき慕情(Breaking Up Is Hard To Do、1962年、全米チャート第1位、グラミー賞ロックンロール部門ノミネート、1976年ジャズ風リメイク版、全米チャート第8位、アダルトコンテンポラリー部門1位)
- 可愛いあの子(Next Door to an Angel、1962年、全米チャート第5位) -出だしのスキャットは1968年に日本で流行ったザ・ダーツの「ケメ子の唄」で使われている。
……などがあります(WIKIPEDIAより)。
いくつか、動画で紹介しましょう。
カレンダー・ガールの動画のバックは『アメリカン・グラフィティー』のフォトになっていますね。
Beatles登場以前の古き良き時代のメロディー! まさにそんな感じですね。
1966年のアメリカのTVショーの映像ですね。このポップさ!
彼の作るメロディーの素晴らしさの一つの頂点かも知れませんね。
B - G#m - E - F#7 つまり ハ長調にすれば C - Am - F - G7という 王道の循環進行。
でも、ブリッジ(さび)は、B(ロ長調)から全音下がって A(イ長調)からさらに全音下がって G(ト長調)と
転調がお洒落です。
このオールディーズ感満載なのに、転調でバシッと決める辺りが、ニール・セダカの素晴らしさですね。
さて、一世を風靡したニール・セダカも、Beatles旋風には、吹き飛ばされたのでした。
1964年の「抱きしめたい」をひっさげてのBeatlesのアメリカ上陸で、アメリカン・ポップの世界もがらっと様変わりをしてしまうのです。
スイートなセダカ的メロディーは、一昔前といった扱いを受けてしまうのです。
売れなくなったニール・セダカは、70年代に入り復活を遂げます。
極上のメロディーに、さらに磨きをかけて、ヒットを飛ばすのです。
そして、自分の売れなくなった経験を元に作った曲が、大ヒットします。
雨に微笑みを(Laughter In the Rain、1974年、全米チャート第1位)です。
やはり、サビの短三度上への転調が泣けますね。
そして、キャプテン&テニールに提供した「愛ある限り(Love Will Keep Us Together、1975年、全米チャート第1位、グラミー賞最優秀レコード賞受賞)」は、ニール・セダカの完全復活を証明しました。
イントロのピアノのリフを聴くと、1979年のグラミー賞で最優秀楽曲賞を受賞したドゥービー・ブラザーズ のシングル「ある愚か者の場合」(''What a Fool Believes'')を彷彿させますが、実は、「愛ある限り」にインスパイアされたものだそうです。
ニール・セダカ!! 極上メロディーを楽しんで頂けたでしょうか?
ポップでお洒落なサウンドに関心があれば、一度、彼の楽曲を研究してみるのも良いですね!!!!!!