天才降臨!ヒストリーオブポップス<ポール・マッカートニー>

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天才降臨というキーワードで、作詞家、作曲家、シンガーソング・ライターなどポップスの世界で大活躍した天才達のエピソードを紹介しています。
今回は、野口の心の師匠、魂のアニキ=ポール・マッカートニーのエピソードを少々語ってみたいと思います。まずは、近況からです。

実は、昨日(2010年6月18日)ポール・マッカートニーの誕生日でした。1942年6 月18日生まれですから、2010年の今 68歳になったということになりますね。
皆さんご承知の彼の名曲に「When I'm 64」があります。

♪僕が64のおじいさんになっても……という歌。

ポール・マッカートニーがこの歌を作ったのは10代の頃と言いますから、当時の彼にしてみれば、64才は凄い年寄りで、頭も薄くなってしまう! そんなおじいさんの象徴の年齢だったのです。
しかし、リアル68才のポール・マッカートニーは、若いです! ビートルズ当時のR&Rやハードなナンバーもガンガンとシャウトし、衰えを感じさせません。
フォトは、2010年5月にメキシコで行われたツアーに使われたポールの近影!! 67才!
paulphoto.jpg盟友のジョン・レノンを30年前になくし、落ち込んだ時期もありました(ジョンの命日は、1980年12月8日)。もし、ジョン・レノンが生きていれば、今年70才です。
また、本来なら記念すべき自身の64才の誕生日あたりは、離婚問題がこじれにこじれて疲れ果ててみえたこともありました。
しかし、今、彼は猛烈にパワフルです。


老いということに対して、漠とした不安を持つのは中高年になれば、誰だってあるはずです。
でも、ポール・マッカートニーを見ていると、「クヨクヨする前に 行動しろよ!!」
そんなアドバイスが聞えてきそうです。

作詞や作曲、あるいは歌を歌っている人にとって……感性の賞味期限というキーワードは、とても気になるものです。

……いつまで、今の自分の感性は若く、鋭くいられるのだろう?
いつまで音楽に感動していられるだろう?
もし、年を重ねる度に、我が感性が色褪せていくとしたら! そんなの嫌だ! そう思いますね。
でも、ポール・マッカートニーを見ていれば、そんな心配は無さそうです。
彼が、ここ何年かのツアーや新作アルバム、新曲などで……僕らに教えてくれるのは、「年を取るのも悪くないよ」 というメッセージです。自分の感性の賞味期限を気にして生きていくなんてつまらないですね。
「年齢=経験値、感性の深さ」
そう考えれば問題ないですよ。
色々経験してきた我々も、これからの若い皆さんも、ポール・マッカートニーのように70才になっても現役! 瑞々しいままでいられるように頑張って行こうではありませんか!

ポール・マッカートニーといえばバラードと思ってらっしゃる方も多いでしょう。そんな彼の面目躍如な新曲が、昨年(2009年)発表されました。
お約束のピアノバラードです。……
映画(ロバート・デ・ニーロとドリュー・バリモアが共演する新作映画『Everybody's Fine』の主題歌。
タイトルは、「(I Want To) Come Home」。ではお聴きください。

Emのピアノ・アルペジオから始まって、平行調のGに落ち着くイントロを聴くだけで、ポール・マッカートニー健在を感じることが出来ます。
寂しいマイナー(ホ短調)のキーで始まり、本来の調であるト長調にたどり着く!
まるで映画のストーリーを象徴するかのようなイントロです。
さて、映像の中で、ポールがピアノに向って歌っているスタジオに、1台の小さなシンセサイザーが置いてあります(ポールの右うしろ)。モーグ社のミニ・モーグ。

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ポール・マッカートニーがWingsでワールド・ツアーを行っていた70年代?90年代、愛妻リンダ・マッカートニーが担当していたのが、あのミニ・モーグです。
もちろん、そのままの機材かどうかは分かりませんが、1998年4月17日に亡くなったリンダのことを、ポール・マッカートニーは心の底でまだ愛している! そんなメッセージが聞えてきそうですね。
何しろ、楽曲のタイトルの意味が「我が家に帰りたい
「(I Want To) Come Home」 ですものね。

ポール・マッカートニー関連の最近の作品を紹介して、今回はここまでといたします。
ありがとうございました。


最初は、2007年の新作アルバム「追憶の彼方に~メモリー・オールモスト・フル」名曲揃いのアルバムです。
「At the end of the End」という人生の終りを描いた作品も収録されています。本稿のテーマにも通じるポール・マッカートニーの生死感! 必聴です。



真ん中は、2005年のアルバム「Chaos And Creation In The Back Yard」
A1「FineLine」は、マージービートの時代を思い出させる超ポップでスイートなロックンロール。「ポール・マッカートニーis Back!」と世界中の人が感じた名盤です。



最後は、20090909のビートルズ・リマスター版です。ここで聴けるポール・マッカートニーのシャウトは、凄まじくクリア! バラードのボーカルは、息づかいまで我々の耳に届きます。デジタル・リマスター! 恐るべし。


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