今日のネタは この一冊と言うことで、 1970年に発売された
月刊音楽雑誌『guts』(4/10号)を紹介します。
40年前、音楽を学んだり、音楽の情報収集をしたりという環境は、お世辞にも良いとは言えない状況でした。
現在のように理論書やコピー集、音楽雑誌が大量に出回っている時代ではありません。
インターネットもPCも無い時代です。
その中で、最新の音楽情報や理論、コピー譜、メロ譜などを紹介してくれたのが、この『guts』でした。
♪ガッツだぜ! と唄いたくなるほど、ちょっとトガッた音楽雑誌でした。
今は、レコーディング専門誌/ギター専門誌/エレクトーン専門誌……のように細分化されていますね。
当時は、あれもこれも何でも入っていたのです。
実は、この『guts』 確かに、1970年当時買った記憶があります。が、既に手元にはありません。
先日、何気なくのぞいた神保町(日本一の古本屋街)のお店にちょこんと置いてあったのです。
まさに狂喜で入手いたしました。
当時の定価150円(入手価格 1200円なり)!!
●表紙は、盲目のシンガー長谷川きよし(別れのサンバ のヒットあり)!
●大特集が PPM(ピーター・ポール&マリー)のアルバム紹介。
●今若い人の間で大流行 レコード自首制作のプロセスを前面公開 なんて記事もあります。
アナログ・レコードです! CDもDVDも無い時代。
●ヤマハは、作曲コンクール’70の募集告知を出してます(後のポプコンです)。
●スティービー・ワンダーやシュープリームスといった洋楽の楽譜の隣に、美川憲一や藤圭子(宇多田ひかるのママ)の演歌の楽譜が載っていたりする。
●なかにし礼先生の自伝的作詩理論の連載。
●コード理論講座、作曲講座などなど とにかく盛りだくさん。
●読者オーディションの入賞者が デビュー前の ソロの南こうせつ!
……なんと、雑多でゴージャスでドリーミーな雑誌でしょう。
今、こんな雑誌は ないかもしれません!
当時のギター弾き語りやバンドの若者は必死で こういった雑誌を読みあさっていたのです。
情報がありすぎると 意外に求めないのが人間!
少ない情報と知るや 必死に追い求めるのも人間!
アーティスト、作家たるもの 後者でいたいものです。
古本屋もなかなか 良いものでしょう!!
さて、この雑誌が発刊された 1970年3/14から半年間 大阪で万国博覧会が開催。
70年4/10 …… ビートルズが正式解散。
そうか、この『guts』 ビートルズの解散した日に発行されたんだぁ。感慨!!
……なるほど、思い出します。